好きなプロゴルファー

私がゴルフを始めた高校生の頃、アメリカでは"Jack Nicklaus"が全盛期で憧れたもの
です。特に、フォロースルーが大きく、身体が弓なりにしなる華麗なフォームに魅了され
ました。彼が獲得したメジャー・タイトル１８個の記録は、恐らく"Tiger Woods"も破ること
はできないでしょう。

Nicklausの試合で印象が強いのは、１９７６年マスターズです。その日はたしかジョニー・
ミラーとトム・ワイスコフと三つどもえの死闘を展開し、クライマックスは１６Ｈのバーディー・
パットでした。１５ｍ以上あったパットはカップの中に消え、 Nicklausは飛び上がって興奮
していたのを思い出します。

私はNicklausのゴルフの偉業は当然として、彼の人間性にも感心させられます。そんなエ
ピソードを１つ紹介します。たしか１９８０年頃Nicklausが日本に来て非公式のゴルフをし
ていた時、パターが盗まれてしまったのです。パターの盗難を知った直後、彼は一瞬表情
が強ばったものの次のようなコメントをしたそうです。「私は無くなったパターより、それを
持っていった人間の将来が心配だ」　数々のトーナメントで勝利を得た思い入れの強いパ
ターが盗まれたら、普通の人間なら怒りだし帰ってしまったことでしょう。